宅建の試験が近くなったけど何もしていない…
大丈夫!戦略さえ間違えなければまだ間に合うよ!
7月に入るまで何も勉強していなかった私が4ヶ月弱、効率的に勉強しギリギリ合格した方法を紹介します!
私が受験した2020年10月試験についての合格体験談になります。
- 残り3, 4ヶ月しかないけど短期間で合格したい
- 過去問の効率的な取り組み方がわからない
- 宅建士試験の勉強時間が知りたい
私の合格点と合格までの勉強時間
偉そうに語っているけど、何点で合格したの?
合格ラインピッタリとめちゃくちゃギリギリでした(笑)
並べるまでもないかも知れませんが、以下が私が取得した得点と2020年10月試験の合格ラインです。
合格ライン | 私の得点 |
---|---|
38点 | 38点 |
こうしてみると、本当にギリギリ合格だったということを改めて実感します。
結構勉強したつもりだったのですが、そうでもなかったみたいです。
そのギリギリ合格のためにどれぐらい勉強したの?
4ヶ月弱で合計123時間勉強していたみたいですね
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 全期間 | |
---|---|---|---|---|---|
テキスト | 10h | 2h | 9h | 11h | 32h |
過去問 | 16h | 39h | 13h | 17h | 85h |
予想問題 | 0h | 0h | 0h | 6h | 6h |
合計 | 26h | 41h | 22h | 34h | 123h |
当時の私がStudyPlusというアプリを使って記録した勉強時間です。
月によって勉強時間に差がありますが、平均で1ヶ月あたり30時間前後、勉強していたみたいですね。
人によってはもっと勉強できる人もいると思いますが、働きながらの受験でしたので、私が捻出できる勉強時間としては最大だったと思います。
ちなみに8月の勉強時間が長いのはお盆休み に勉強していたからです
短期合格に必要な戦略
独学で短期合格するためにどんな戦略を立てたの?
意識したことは次の3点かな
- 演習問題はやらずに過去問だけに集中して取り組む
- 過去問で間違えた問題はテキストに戻って確認する
- 移動時間などのスキマ時間を有効活用する
演習問題はやらずに過去問だけに集中して取り組む
短期合格はとにかく時間との戦い!
そのためにはやらないことを決めることも非常に大切!
世間で販売されている参考書の多くは、テキストと問題集の2冊でセットになっています。
テキストを読んで問題集にある演習問題を解くことで確実に実力を養えるように設計されています。
しかし、問題集に記載されている演習問題は参考書の著者が考えた問題です。
一方で、過去問は過年度の出題者が考えた問題です。
したがって、演習問題よりも過去問の方が本番に近い問題かと考えます。
とはいえ、私の場合は本当のところ演習問題をこなす時間がなかっただけです。
試験までに時間的余裕のある人は演習問題もこなした方が合格率は上がると思います。
過去問って何年分を何周ぐらいしておけば良いのかな?
短期合格となると10年分の過去問を3周ぐらいが現実的かな
短期合格を目指すとなると、時間的に10年分を3周するのが限界ではないかと思います。
私が受験したときは、勉強時間の7割を過去問の演習に割きましたが、3周目が終了したのは試験の前日と本当にギリギリでした(笑)
多くの合格者は10年分の過去問を3~5周していると思います。
確実に合格したいのであれば、3周とは言わず、4週でも5週でもした方が良いことは間違いないです。
オススメの過去問題集ってあったりするの?
「宅建過去問」というアプリの問題を一問一答形式で解くのがオススメ!
私が受験した際には、「宅建過去問」というアプリのお世話になりました。
私が「宅建過去問」のアプリをオススメする理由は以下の3つです。
- 広告を我慢すれば無料で問題が解ける!
- 科目分野別に一問一答と四択形式の両方で問題演習ができる!
- スマホなので場所を選ばず勉強できる!
個人的には科目分野別で一問一答が非常に良かったです。
はじめから年度ごとに四択形式で50問全部解ける人もいると思いますが、私にはハードルが高かったです。
一問一答ですと少しの時間でも1問解くことができますので、短期合格をする上で心強い味方でした。
ただし、LINEの通知などでスマホでの勉強だと集中できない人は過去問題集を用意した方が無難だと思います!
過去問で間違えた問題はテキストに戻って確認する
過去問が解けないのは当たり前!
しかし、同じ間違いは二度としないようにすること!
テキストを読んだだけで過去問が解けるようになる人は誰もいません。
しかし、一度間違えた問題は必ずテキストのどこに記載があったのかを確認しましょう。
その際に、次のことを必ずやってほしいです。
- テキストに記載があった場合は、記載箇所にアンダーラインや印をつける
- テキストに記載がなかった場合は、余白にメモを残す
百聞は一見にしかず!
私が使用したテキストを参考までに載せておきます
なぜ、このような作業を行うのかというと、二度以上間違えた箇所を把握するためです。
例えば、以前に2013年の過去問を解いてこの作業を行っていたとして2014年の過去問を解いたとします。
2014年の過去問で間違えた問題をテキストで調べた際に、アンダーラインも書き込みもない箇所であれば、その問題は初見であるということですので、合格に一歩近づいたことを意味します。
一方、テキストに既に書き込みがあった場合には、2013年の過去問で一度間違えたにも関わらず、2014年の過去問でも同じ間違いをしてしまったということを意味します。
このように、二度以上間違えた問題について、私は似たような論点も含めてテキストを改めて丁寧に復習するようにしていました。
二度あることは三度ある!
しっかり復習しないとまた間違えるってことなんだね
移動時間などのスキマ時間を有効活用する
繰り返しになるけど、短期合格においては本当に時間がない!
10分の勉強でも6日続けば1時間とバカにはできないよ!
私は働きながらの受験でしたので、時間がありませんでした。
そんな中でも、どうしても合格したかった私はスキマ時間を徹底的に活用することを考えます。
具体的には、次の3つを行っていました。
- 電車が一駅移動するまでに過去問アプリの一問一答(肢別の○×問題)を少なくとも一問解く
- 試験直前の2週間は徒歩の移動時間でも問題を解く
- 毎朝10分早く起きて過去問を解く
改めて見ると当時はストイックに頑張っていたみたいです。
工夫次第ではもっと時間を抽出する方法はあったかもしれません。
もし、「こんな方法でも時間を抽出できるよ!」という方法があれば、教えてほしいです。
歩きながら問題を解くなんて本当に追い込まれていたみたい…
しかし、歩きスマホは危ないのでやめましょう!
科目別の対策と目標得点
具体的な科目別の対策方法ってどうすれば良いの?
私は以下のような目標得点を設定しました
試験当日の科目別得点も載せておきます
配点 | 目標点(%) | 当日点(%) | |
---|---|---|---|
権利関係 | 14 | 10 (71%) | 9 (64%) |
宅建業法 | 20 | 17 (85%) | 16 (80%) |
法令上の制限 | 8 | 6 (75%) | 7 (89%) |
税・価格評定 | 3 | 2 (67%) | 3 (100%) |
5問免除 | 5 | 4 (80%) | 3 (60%) |
合計 | 50 | 39 (78%) | 38 (76%) |
目標点の設定としては、過去の傾向から35-40点 (75-80%)取得すれば多
くの場合に合格できることから、余裕を持って39点 (78%)と設定しました。
実際、2020年10月以前までは2018年(H30)の37点が過去最高のボーダーラインでした。
目標点と当日点って結構違くない?
試験当日は権利関係と宅建業法で予想外に失点…
失点分を法令上の制限と税・価格の評定で補えたのでなんとか合格できました
全体の戦略としては次の3つを意識しました。
- 宅建業法で得点を稼ぐ (正答率85%以上)
- 権利関係と税・価格評価は失点を減らす (正答率70%以上)
- 法令上の制限は合否を分けるので合格ラインには乗せる (正答率75%以上)
次から科目別の具体的な対策方法を紹介するよ
権利関係
権利関係は難しいけど理解さえできれば得点は安定する!
暗記も大切だが理解を怠らないこと!
法学部出身者などの一部の人を除いて権利関係で高得点を取得するのは至難の業です。
一方で、権利関係についてはある程度、民法について理解をすれば得点自体は10点前後で安定します。
また、理解できれば比較的記憶が長続きする分野でもあります。
したがって、権利関係の勉強は民法や法律の意図をきちんと理解することが非常に大切です。
法学って法律や条文を暗記するイメージだったけど実際には理解が大切なんだね
民法というのは、民のための法律になりますので、日本における世間一般の常識と慣習を矛盾なくまとめたものです。
ですので、民法は私達の生活に密接に結びついています。
つまり、権利関係についても私達の生活に結びつけて納得することが権利関係を理解することになります。
例えば、取得時効の成立要件の一つに「所有の意思をもって、平穏かつ公然と占有を継続すること」がありますが、暗記しているだけですと「所有の意思をもって」という部分を忘れがちになります。
しかし、次のように具体例を通じて理解しておくと比較的忘れにくくなります。
このとき、Bさんが住んでいる家を自分の所有であるという意思があれば、Aさんが返してくれと言ったときにAさんとBさんで揉めることでしょう(この場合、AさんとBさんは取得時効の成立を巡って法廷で争うことになります)。
しかし、Bさんに所有の意思がないのであれば、Aさんに家を返すだけの話になりますので、トラブルが起こりません(つまり、取得時効を検討する必要すらないはずです)。
したがって、所有の意思を持つことが取得時効の成立要件の一つに必要だということになります。
逆に、所有の意思がないにも関わらず、取得時効が成立することとなればAさんにとって不利益になりますし、Bさんにとっても自分のものではないと思っていた不動産を突然所有することとなり大変迷惑に感じることとなるでしょう。
とにかく、理解することが大事なんだね!
(こいつの具体例わかりにくいな…)
具体例なんて何でも良いけど、なぜその文言が必要なのかを考えて、自分が納得できるように生活に置き換えて考えようってこと!
個人的には、権利関係についてはテキストに加えて専門の参考書を用意すると良いと思います。
私は「民法がわかった!」という参考書を、テキストを読んでもわからなかった時のための辞書として使ってました。
- 安定的に得点でき、記憶も長持ちするところが良い科目!
- 暗記だけでなく理解も大切!
- 理解のために専門の参考書を用意すると◎!
宅建業法
配点が20点と試験全体の4割を占める最も重要な科目!
過去問から出題されやすいからしっかり対策しよう!
宅建業法は配点が非常に高く、高得点を取得したい分野です。
一方、ライバルの他の宅建受験生も同じことを考えて入念に勉強してくるため、ここで失点すると非常に合格が難しくなる分野でもあります。
私は正答率85%以上を目標としましたが、他の受験生の中には宅建業法で満点を目標にしている人もチラホラいたみたいです。
私の場合は、不動産業界に勤務しているわけでもないので、85%を目標としていました。
本当は90%以上を目標としたかったのですが、過去問を解いた感じでそれは難しそうだなと感じた次第です。
満点を目指す受験生もいるなんてすごい!
また、出題範囲が他の科目に比べて絞られており、過去問から最も出題されやすい分野となっております。
加えて、ひっかけ問題が非常に多い分野にもなります。
ですので、繰り返し過去問を解く作業が必要不可欠です。
過去問を徹底的にやり込んで、ひっかけのパターンをつかもう!
- 配点が高く、高得点することが望まれる分野!
- 他の受験生も高得点を取得するので失点は致命的!
- ひっかけ問題が多く、過去問対策が最も有効!
法令上の制限
法令上の制限は合格者と不合格者の間の得点差が一番大きい!
自分の住んでいる町でイメージを具体的にすると定着が進むかも!
法令上の制限は税金・価格の評価とともに合格者と不合格者の間で特に得点差が開きやすい分野の一つです。
宅建業法の勉強を徹底的にやり込んだ受験生の中にも、当日までに法令上の制限と税金・価格の評価の対策は間に合わなかった人が多いことが背景のようです。
法令上の制限は暗記が中心の科目になりますので、試験が近くなるほど対策に割く時間を増やすように意識しました。
また、暗記が細かくなりがちですので、具体的なイメージを大切にするとよいと思います。
その際、必ず13個の用途地域を順番に言えるようになる必要がありますが、覚えるだけでなく、自分の住んでいる町だとどこの区画が該当するのかを考えると暗記が定着すると同時にイメージを具体的にすることができると思います。
そういえば、うちの近くの駅前の通り沿いは第一種住居地域っぽいかも!
そうそう!そんな感じで具体的なイメージを持つと勘で解ける問題もグッと増えるよ(笑)
実際、権利関係と宅建業法の失点を法令上の制限でカバーできたのは、イメージを具体的にもったことも大きいと思います。
他にも、「あそこのビルの建ぺい率はどれぐらいだろう」とか「あそこの戸建ては道路規制ギリギリを攻めてそうだな」とか考えると勉強が楽しくなります。
- 合格者と不合格者の間で得点差が開きやすい分野!
- 暗記だけでなく、具体的なイメージを大切にしよう!
税金・価格の評定
短期合格では全て暗記する時間は難しいから、過去問で出題された範囲を中心に覚えよう!
税金・価格の評定は出題される全ての範囲に対応しようとすると短期合格を目指す上ではとても難しいです。
ですので、深追いすることなく基本的な問題に確実に解答できるように対応することが基本戦略となります。
基本問題を押える以外にやることってあるの?
気合いと根気で詰め込めるだけ詰め込んでください!
…
- 過去問を中心に基本問題を落とさないように!
- 気合と根性で頭に叩き込もう!
- 私のように他の科目の失点をカバーしてくれることもあるので最期まで諦めないで!
5問免除対象科目
5問免除対象科目も最低限の得点を目指そう!
統計問題だけはデータを覚えれば良いので絶対に得点しよう!
5問免除対象科目は宅建登録講習を修了した人は満点になる科目です。
税・価格の評定同様に深追いすることは禁物です。
この科目については過去問とテキストで最低限の得点を目指しましょう。
なお、個人的にはお金と時間に余裕がある人は宅建登録講習を修了した方が良いと思います。
私の場合は、試験に申し込むまで5問免除の存在について知らなかったので、一般受験したまでです。
後悔先に立たず!
お金で解決できる問題ならば堂々とお金で解決するのが大人のやり方です!
5問免除対象科目について外せない話として、毎年必ず1問出題される統計情報の問題の存在があります。
統計情報の問題は試験当日の朝に公開されている数字を暗記しておけば解ける問題になります。
そういう意味で、基本的にはサービス問題との認識ですので、絶対に得点しておきたいです。
統計情報を確認できるサイトのリンクを記載しておきますので、試験当日の朝には必ず目を通してください。
これを知っていたということは、当日はちゃんと得点できたんだよね!
恥ずかしながら、試験当日に統計情報を確認したにも関わらず間違えてしまいました
… (こいつよく合格できたな)
- 過去問とテキストで最低限を押えよう!深追い厳禁!
- 統計情報は絶対に得点しよう!
- リンク先をブックマークしておき、試験当日の朝には忘れずにチェックしよう!
科目別の戦略は確認できたかな?
次からは具体的な勉強方法について説明するよ!
具体的な勉強方法とスケジュール
短期合格ための具体的な勉強方法ってどうしてたの?
基本的には過去問演習につきます!
私は以下のスケジュールで取り組んでました!
- 科目別に「テキスト読了 → 過去問 (一問一答、10年分)」を繰り返す (約2.5ヶ月)
- 過去問の2周目を解く (約1ヶ月)
- 2周目で間違えた問題を中心に過去問の3周目に取り組む (約0.5ヶ月)
- 予想問題に取り組む (約1日)
私の場合は科目分野別にテキストを読んだら、すぐに該当分野の過去問に取り掛かりました。
それほど記憶力に自信があったわけではなく、すぐに問題を解かないとせっかく読んだのに内容を忘れてしまうと考えたためです。
2周目では問題を解いて、間違えた場合にはテキストでその周辺分野についても勉強するようにしてました。
3周目では2周目に間違えた問題だけ取り組みました。
結局、年度別の四択形式での演習は予想問題に取り組むまではやらなかったです。
また、予想問題については本番の練習のために解いた程度で、ガッツリとは使用しませんでした。
繰り返し演習することで1周にかかる時間は短くなるんだね
そういうこと!
1周目にはテキストへの書き込み作業も多かったから、それも時間がかかった原因かな
過去問の取り組み方
過去問を解いた後のテキストへの書き込みが大切って言っていたけど、やり方がわかりません…
そういう人もいると思ったので、私なりの書き込みのルールを紹介するよ!
- テキストに記述があった場合は赤線でアンダーライン
- テキストに記述がなかった場合は余白に追記
- 一部文言が違う肢(いわゆるバツ肢)の場合はその文言を追記
この作業を10年分の過去問についてやると、大事なところとそうでないところが一目瞭然になります。
つまり、赤字で記載がないところは10年間で1度も出題されたことがない箇所というところなので、基本的には見なくても問題ないということになります。
復習するときに大変便利です。
それぞれのルールに従って私がやった書き込みを実際に見てもらった方がわかりやすいかな
テキストに記述があった場合は赤線でアンダーライン
テキストに記述がなかった場合は余白に追記
一部文言が違う肢(いわゆるバツ肢)の場合はその文言を追記
これらの書き込みはあくまでも一例です。
自分に合ったやり方を実践したみてください!
独学で短期間一発合格は難しい?
やっぱり、独学での短期間一発合格って難しいのかな
簡単ではないけど、達成できないわけではないよ!
ただし、モチベーションの管理が難しいのも事実で、スクールを使った方が良い人もいると思うよ
この記事では、独学での短期合格のための勉強方法などを紹介してきました。
私の場合は幸運なことに独学で短期間一発合格をすることができました。
しかし、それは本当に幸運なことであと1点でも失点していた場合には、不合格となっていました。
独学でも合格できないことはありません。
しかし、時間とお金に余裕がある人はスクールを活用するのも、良いことだと思います。
繰り返しにはなりますが、お金で解決できる問題はお金で解決した方が良いというのが私の考えです。
最期に、この記事が少しでも多くの宅建受験生の役に立てれば光栄です。
ここまで読んで下さりありがとうございました!